平成27年度 中間的就労訓練事業は、2回開催をしました。
今日は2回目に参加してくれたSちゃんに登場していただきます。

インタビュー第2弾です!



中間的就労訓練事業に参加するまでのSちゃん

平成273月まで専門学校に通っていました。就職活動をしましたが就職先は見つからず、卒業後はそのまま家で家事手伝い。
心の中では、この状態を何とかしなければ!働かなきゃ!と思ってはいましたがなかなか一歩が踏み出せない。

 Sちゃん
家にいるときにはいろんなことを考えました。
「働き先で上司に叱られたらどうしよう・・・」
「仲間内でいじめなどあったらいやだな・・・」
「ちゃんと仕事ができるだろうか・・・」
などといろいろと考えてしまって考えると怖くなって行動を起こせなかった。
私は臆病なのか行動を起こす前にいろんなことを考えてしまうんです。それで怖くなってやめてしまいます。
でも、これではいけないってずっと思っていたのですがきっかけがつかめずズルズルと家にいていました。


 自分を変えたいと思ってはいるけど先に進めない自分がいたんだね。


事業に参加したきっかけは?

 
Sちゃん
新聞の折り込みチラシが家にありました。
母から行ってみない?と勧められましたがそのままずるずると日が過ぎていました。
行きたいという気持ちと他の訓練生と仲良くできるかな?とか色々と考えていたら連絡をすることが出来ず、セミナーが始まっていました。
母が私の代わりにキャリアサポートセンターに電話をしてくれました。そして面談をすることになりました。
セミナー二日目でしたがキャリアサポートセンターを訪問しました。
理事長先生とお話をしてとても心が軽くなりました。今までくよくよと悩んでいましたが、理事長先生の言葉が私の背中を押してくださり、「このままセミナーを受けたい」という気持ちになりました。



 そうでしたね。二日目のお昼だったかな?そこから参加してくれましたね。
みんなの前で自己紹介も元気に大きな声でしてくれたのが印象的でしたね。


セミナーに参加した感想は?

 
Sちゃん
途中からの参加で、みなさんに受け入れてもらえるか心配しましたが、いろんな人が声をかけてくれてすぐに打ち解けることが出来ました。
いろんなことに前向きに取り組もうと思いセミナーも一日も休まずに出席しました。
いつもいろんな方が話しかけてくれたし、すぐに仲間に入れたのでうれしかったです。
休憩時間が楽しみでした。
セミナーの内容も仕事をするには大切なことばっかりだったので真剣に受講することが出来ました。


 Sちゃんは毎回セミナーのあいさつ練習の時やみんなとあいさつをするときはいつも元気よく笑顔だったので印象に残っています。
あいさつ練習の時には特に一番元気のいい声で大きな声が出ていましたね。朝から元気のいい声であいさつしてくれるのでみんなのやる気が出ましたよ。

 
Sちゃん
専門学校は声を出す「話し方」「読み方」の訓練がありましたし表情もその時に修得したものが自然に出たんだと思います。あいさつをするときは勝手に顔が笑顔になって明るい声が出るんです。


 それって大切なことですよ!人に与える印象はとても大切だし。Sちゃんのあいさつ、Sちゃんの声が一番好きだわ。とても通る声ではきはきと滑舌がいいね。


セミナーが終わって就労訓練に・・・

 
訓練先の印象は?介護分野の施設への訓練でしたが戸惑いとかありませんでしたか?

 
そうですね。私には祖父母が居ないので高齢者と接したことがありませんでした。でも、小さいころからおじいちゃんおばあちゃんにあこがれがあって「敬老の日」とかプレゼントをわたしたり、お正月やお盆に帰省するとか。すごく羨ましかったんです。高齢者と接したことがなかったからうれしいなと思いました。

 
施設の方の印象は?

 ジョブコーチと見学に行かせてもらったときとても丁寧にお話をしてくださって

この施設で就労訓練をしたいと思いました。


 訓練はどうでした?

 初めは本当に何をしたらいいのかわからないのでとても緊張しました。スタッフの方の迷惑にならないようにばかり気にかけていました

言われたことをこなすのも精いっぱいで一日目はクタクタでした。


 仕事はどのようにして覚えていったの?

 就労訓練中は何でもメモしていました。エプロンの中にはメモ帳が二つと筆記用具を入れていました。
指示を受けながら聞いたり思いついたときに走り書きをしていました。

後から見たら何を書いてあるのかわからないことも多かったり・・・。
判読不能なことも多くありました。就労訓練時間に書いたメモをかえってまとめてもう一つのメモ帳にまとめて書き写していました。

就労訓練中は今まで教えてもらったことを思い出すのに整理したメモ帳。メモをするときはもう一つのメモ帳と使い分けていました。

この習慣は今も一緒です。繰り返しの仕事でも不安になったらメモ帳を見て確認をしています。


 スタッフの方とはどうですか?

 みなさんとても優しく接してくださいます。
失敗をしても叱られることなく「次から注意してね」と言ってくださいます。
みなさんとても私に期待してくださっているのが解るので同じ失敗を二度としないように注意して頑張っています。


 利用者さんと接するのはどうですか?

 私は人見知りのところもあり、人とコミュニケーションをとるのがどちらかというと苦手です。

年齢の離れた方々とどんなお話をしたらいいかもわからないし、言葉でもコミュニケーションが苦手です。どうしたらいいのかいろいろと悩みました。
挨拶はできますがそこからが・・・・。

で!気づいたんです。言葉が苦手なら言葉以外でコミュニケーションをとったらいいんだって。

ジェスチャー!表情とかこれだっ!って思って実践しています。

初めのころはこちらも緊張しているし挨拶をしても返事をしてくださらない方もおられましたが日たつにつれ挨拶を返してくださってうまくコミュニケーションをとれるようになりました。

今でも身振り手振りが大きいです。


 就業訓練中は毎日日誌を書いていただきましたが・・・。こちらの施設だけ特別な内容でしたね

 そうなんです!
施設での一日の流れと利用者さんとどのように接したかを記入しなければいけませんでした。
すごく細かく記入しないといけないので初めのころは日誌を書くのに2時間とかかかってました。

それだけかかっても書くことが少しでした。

慣れてくると不思議なことに記入する内容も多くなるし時間もかからなくなったんです!

初めのころはもう何が何だか!な一日を過ごしていて周りも見えていませんでしたが、慣れてくると利用者さんの顔もみえてきて行動も把握できるようになってきました。

日誌を書くことで一日の振り返りもできてどんなことをしたかを確認することも出来るしとてもよかったです。
施設の担当者さんはしっかりと日誌をみて鋭い質問をしてこられるので書くときにも読む人が解りやすい文章を書くことも勉強できました。




 今後の目標についてなにか予定している動きはありますか?
 現場にて勤務先のスタッフの皆さんに支えられながら、日々勉強と考え働いています。
実務を行う上においても専門知識が必要で、自分自身の自信にもつながるため、もうそろそろ第一段階の資格として今の職場に勤務しながら「介護職員初任者研修」の取得を考えています。
その後は実務者研修へとステップアップを行い、30歳中頃までには介護職の国家資格である介護福祉士の取得をめざしたいな。
一人前の介護職員としての自立も目指す方向にむけて頑張っていきます!



 
 より

Sちゃんは、卒業後約7か月いろんなことを考えながら自宅で過ごしていました。
この中間的就労訓練に参加し、また新しい自分の道を見つけました。
就労訓練先が介護施設であったことがきっかけで新しいSちゃんが生れました

興味のないことでも、やったことのないことでも
先ずはやってみよう!
そしてその中で自分のやりがいを見つけよう!
それが自分の進むべき道になるかもしれない・・・。

就労訓練先で「私はこの分野で仕事を続けることが出来るだろうか?」と考えたと思います。
やってみて「向いてるかもしれない・・・」という気づきがあったんですね。

現在は就労訓練先でアルバイトとして活躍しています。
今のままでは「できること」が少ない!資格を持ってもっともっと「できること」を増やしたい!
と考えている様子でとてもうれしいです!

もともととても活動的だったSちゃん
今ではいろんなボランティアにも参加しています。
橿原市のイベントのスタッフに・・・。休みの日も活動し行動の幅を広げている様子です。

印象的だった言葉
「いろんな人とあうのがとても楽しいんです!」活き活きとした顔で答えてくれました。
Sちゃんもキャリアサポートセンターがきっかけで自分を取り戻した一人です。



もともと頑張り屋さんのSちゃん
何事にも真剣に真正面から進んでいきます。新しいことにもどんどんチャレンジして今が一番楽しいそうです。挨拶の時の作り笑顔ではなく心の底から楽しそうに笑顔で話してくれる姿
見ていてとてもうれしかったです。

家族以外の人の
ちょっとした言葉であったり
ちょっとした行動であったり

ほんのちょっとしたことが背中を押すきっかけになり大きく羽ばたけるんですね。

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Sちゃん!
頑張らなくていいんだよ!楽しくいくんだよ!楽張るだよ!

.....arbre.....